エンジニアの声 03

ユーザーの立場からは気づくことがなかった、カーナビゲーションシステムの裏側。

技術リソーセス部 加納 由美子 (2007年入社)

車に乗り込んでエンジンをかけると、当たり前のよう起動するカーナビゲーションシステム。今やほとんどの車種に標準装備され、説明書を読まなくても何となく使い方までも分かってしまうカーナビゲーションシステムですが、自分がその開発に携わることになり初めて、そこには様々な技術や工夫が詰まっていることを知りました。例えば、エンジンを掛けて画面が表示されるまでの時間の短縮。新機種の開発の過程で様々な新機能が追加されていく中、いかにそれらの立ち上げ処理を早く行い、現在地を表示し、操作できる状態まで持っていくか…。そのリリースまでには、とんでもない回数の試行錯誤が繰り返されています。画面の切り替えでいえば、ギアをバックに入れたときのナビゲーション画面とバックモニターの切り替えに掛かる時間も、いつも上がってくる時間短縮のテーマの一つです。

もちろん私自身、入社した時からカーナビゲーションシステムに詳しかったわけではありません。それがどのような仕組みで動いているのか、どのような技術が活用されているのかは、入社後の研修や業務を通じて少しずつ学んできました。そんな中、段々と仕事を任せてもらいながらリリースされていく製品の実物を販売店やショールームで見て、自分が開発に携わった機能が搭載されているのを確認することで、改めてこの仕事のやりがいや達成感を実感。ユーザーがワクワクするような最先端の技術開発に携われていることを、とても誇りに感じています。また入社した頃は先輩についていくだけだった打合せに、今では自分が主担当として携わっているなど、自分自身の成長も実感しています。

今、私はHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)といわれる、ユーザーが画面を操作することで、その命令通りの動作をさせるためのシステムについての開発を行っています。いわば人と機械をつなぐ架け橋となる仕掛けです。思い通りに開発が進まないときなど、追い詰められた気持ちになることもありますが、そんな時でもたくさんの仲間がいるので安心。デンソークリエイトでは、一人で開発を行っているわけではありません。先輩のアドバイスが突破口となって新しいアイデアが浮かんだり、職場の仲間との食事会が気分転換になって、「また明日から頑張ろう!」という気持ちになることもある。どんな便利なシステムも、元々はたった一人のエンジニアのアイデアから始まっています。そんな自分で考えたアイデアを形にして世の中に送り出すことができるのは、デンソークリエイトならではの醍醐味だと思いますよ。