私たちの強み

05 デンソーグループのエンジニアが、効率的に開発を進められる“しくみ”をつくりたい。

しくみ分野
事業推進部 シニアマネージャ

安達博司

「しくみ分野」の領域では、デンソーグループのエンジニアがより高効率にソフトウェア開発業務を進めることができるよう、業界やデンソーグループの動向を踏まえたツールチェーンを企画開発しています。ツールチェーンとは、例えば仕様設計で使うツールの出力がコーディングを行うツールに入力されるなど、複数のツールが鎖のようにつながったもの。開発をどのように進めていくかを考える「プロセス開発」と、効率的に業務を進めるための「ツール開発」、それぞれをエンジニアリングとマネジメントの両面から支えるのが、しくみ分野のミッションになります。要はデンソーグループのエンジニアが、より良い環境で開発業務と向き合っていくための「しくみ」をつくっているということです。

当社は一般のツールベンダにはない車載ソフトウェア開発に関するノウハウを有しているので、車載ソフトウェアの将来のニーズに合ったツールチェーンを提案できるという強みがあります。私自身、2016年までは「もの分野」の現場で標準基盤ソフトウェアの開発と向き合っていました。今のリアルな開発現場を肌感で知っている人間が「しくみ分野」に取り組んでいるところも、実践的なツールチェーンを提案するためのベースになっていくと思います。また、ツールチェーンを構築するにあたって、自社ブランドで業界の先のニーズを取り入れたツールを企画・開発している「市販事業分野」と協調しています。

そして現在、最も力を入れているのが、「モデルベース開発環境」の構築です。自然言語で定義された仕様書を分析してオフィスドキュメントで設計記載、コーディングやテストを手動で行う旧来の開発スタイルから、もっと効率的な開発スタイルにシフトチェンジしたい。各工程間をモデルで引き渡していき、コーディングやテストも自動で行う開発スタイルを将来実現できれば、自動車産業の進化はさらに加速するはずです。