私たちの強み

01 熟練エンジニアの優れた開発経験を形式知化し、未来につながるインフラづくりを進めたい。

研究開発分野
事業推進部 シニアマネージャ

小林展英

車載ソフトウェア開発に有用な手法の研究に取り組んでいるのが、「研究開発分野」。車載ソフトウェア開発に関する世の中のニーズや技術動向から、デンソーグループの車載ソフトウェア開発に必要となる「次の一手」を研究テーマに設定しています。例えば、熟練したエンジニアが暗黙的に持っている開発知識、開発の仕方を形式化し、非熟練者が再利用できるようにする方法を考えるのが研究開発分野ということになります。形式化された知識と機械学習を組み合わせることで、開発者の作業の自動化をより高度に実現していくのもこの分野です。

車載ソフトウェア開発を支える要素は、①開発対象を適切に表現する方法(モデリング技術)、②開発した成果の良し悪しを判断する基準、③開発工程で実行するオペレーションの3つに大別できます。しかしながらモデリング技術で言うと、建築業界には正面図や俯瞰図をはじめとする一定の形式知があると思いますが、車載ソフトウェア業界には意外とそれがありません。研究開発分野では、熟練エンジニアが有するこれらの要素の形式知化を進め、熟練者の知見を非熟練者や若いエンジニアに正しく効率的に伝えられる環境の整備に取り組んでいます。当社にはデンソーグループの開発現場が抱える課題を横断的に把握できる立場と、国内外の産学会・研究組織との連携をリソース面・資金面で後押しする企業風土があります。解決策を探す開発現場と、適用先に悩んでいる研究組織の両者の立場を理解し、その間をつなぐことができるのも私たちの強みと言っていいでしょう。

デンソークリエイトに期待されているのは、世界でも最先端の研究・技術をいち早く国内の開発現場に届けることです。このため、私たちデンソークリエイトは、普通の会社であっていけないと思っています。デンソーグループの中でも、ソフトウェア技術に関しては一番先頭を走る会社として、社員が自社を誇れる会社にしていきたいです。そして「デンソークリエイトにはあの人がいる」と言われる研究者を、これから一人でも多く増やしていけたら嬉しいですね。